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分水嶺のこと

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 長門市、美祢市そして山口市の山歩きをしていて「水域」のことで不思議に思うことがよくある。 何かというと、この谷や沢の「水」は何処に流れ行くのか?という疑問だ。例えば桂木山(標高701.6m)を美東町保ヶ原から登ると三隅川の源流を遡り、秋芳町白糸の滝から登ると厚東川の源流を遡る。当たり前のことだが何を基準に日本海側と瀬戸内海側に流れ出すのか、という疑問だ。 降った雨水がそれぞれ違った水域に流れ出す境を「分水嶺」というが自分は偶々この分水嶺に沿った日本海側に居住している。もっと言うならば生活圏から分水嶺、つまり「中央分水嶺」を眺められる。 この「 中央分水嶺 」というのは北は青森県十和田市の駒ヶ峯(十和田湖の北側)に始まり、本州においては長門市俵山の砂利ヶ峠近辺まで連なる。 山口市辺りから西へ中央分水嶺を線引きすると・・・ 板堂峠ー東鳳翩山ー地蔵峠ー西鳳翩山ー雲雀峠ー鯨ヶ岳ー山中峠ー桂木山ー大平峠ー権現山ー大水峠ー天井山ー大滝ー荒ヶ峠ー花尾山ー大ヶ峠ー大寧寺峠ー大笹山ー砂利ヶ峠、といった山脈になる。 久原山山頂より-1 久原山山頂より-2 久原山山頂から三隅地区の中央分水嶺の稜線が見渡せる。この稜線の向う側に降った雨は瀬戸内海に流れ出す。県央部ではなく県北部に分水界があるわけだ。地形の成り立ちに要因があるのであろうが太古よりの悠久の時の流れを感じる。

久原山トレック便り~その13

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 向山から久原山へ登るルートにて野鳥の巣が落ちているのを見つけた。 クモの糸やコケや枯れ枝などで作ってあるのでたぶんメジロの巣ではないかと思う。メジロはこれから繁殖時期を迎えるはずだと思っていたが、昨年の巣にしてはきれい過ぎるので今年制作の巣であろう。だとしたらカラスに襲撃されて落とされたものかもしれない。(時期的にすでに巣立っているとは考えづらいので) いや、ひょっとしたら今年は暖冬で繁殖時期が早いのかもしれない。 2年前に久原山で撮影できたメジロ。 以前にも上げたことがあったが野鳥の写真を撮影するのは至難の業で、上の写真一枚を撮るのに半日かかったことを覚えている。撮ろうと思って出かけた時はほぼ撮れない。 (その行為自体が楽しいのでやめられない) ネットで画像検索すると簡単に拝見できるのが不思議でならない。動画を含めてほとんどがプロ並みの写真でよく撮れている。本当に便利な時代になったものだ。

街道松の名残を探す

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 船木街道より長登(土地ヶ垰)を経て瀬戸崎(現・仙崎)へ向かう瀬戸崎街道は山中垰を下っていくと宗頭より赤間関街道と合流する。 この瀬戸崎街道は秋吉台の「良悟松」や大田の「大田往還道松」に代表されるようにかつては街道松が至る場所に植えられていたと聞く。 そして三隅エリアにも昭和50年頃までは高取あたりに街道松が残っていたと記録されている。 上中小野より大将軍(小名)を過ぎて東へ向かうと権現山の裾が見え出す。 街道松の子孫であろうか?採石場辺りに所々に小さな松の木が見え隠れする。 この辺りが「高取」と云われた場所であろうか。 兎渡谷の入口まで着いた。 今となっては街道松の姿こそないが当時の気配は感じられる。