先日本屋さんにて気になる時刻表を見つけた。気になる、というより少し驚いたのだが500系新幹線が表紙を飾った交通新聞社発行の「コンパス時刻表」。 1997年3月ダイヤ改正に営業運転を開始した500系のぞみか?と思いこみ購入して透明ラップをはがすと表紙の説明には「山陽新幹線500系」と記されている。500系のぞみではないかもしれない。表紙の西暦さえなければ1997年当時の時刻表に思えなくはない仕上がりだ。 500系のぞみを始めてみた時のちょっとした興奮を思い出してしまったが発行者はそこが狙いだったのかもしれない。そしてそこにまんまと嵌ってしまった自分。 同じ交通新聞社発行の「JR時刻表」とは編集デスクが違うのかもしれないが違和感はなく読める。 ところで地元 山陰本線の益田ー長門市間 のページをめくると相変わらずの空白地帯。 乗ったが最後、しばらく帰ってこれないようなダイヤグラム。 よくJRが廃線にしようとすると反対する地元民に対して普段から利用しないから自業自得、のような意見を聞くことがあるが現状の時刻表での運行状況では利用することをためらうような構成。これでは利用者の増加は望めない。そのうち廃線にしますよ、って言っているようなものだ。不便を味わうのも一興だが利用者はどうしても便利さを望んでしまう。利益が上がらないから本数が減ったのか、本数が減ったから利用者がいなくなったのかは別途片隅に置いてコロンブスの卵的な解決策はないものだろうか。 長門市は鉄道で栄えた町といっても過言ではない。鉄道が寂れると町も寂れて行った。新しい風は吹いてはいるがその風の一部に鉄道は絡まってこない。特急列車でも通せば絡まりそうだが今は瑞風は来ないし観光列車も皆無の状態。時代の波に流されるだけでなく美祢線は自然にも流されてしまった。将来時刻表から消えてしまうのか、と思うだけでゾッとする。 (近場でいうと可部線の奥や三江線は時刻表の索引地図から消え去っている)