三隅の祠とお地蔵様~豊原荒神社(その二)

 向山入口の荒神山に鎮座されている豊原の荒神様は豊原の下町組の方がお世話をされている。




御神体は三面に顔がある三宝荒神の石像。
社は「荒神社改築 平成四年三月廿八日 豊原下町組」と記銘されていた。三宝荒神の三宝とはたぶん「仏」「法」「僧」のことで、ブッポウソウという鳥がいるのだがその鳥のことを調べていて「三宝」を知ったような記憶だ。荒神様は火と竈を司る神様であるが三宝ならぬ三方見ていらっしゃるので豊原には大火も災厄もなさそうだ。

傍の祠は何が祀ってあるのか不明だ。元々の荒神社かもしれない。


荒神様の正面は岳ノ山(343.9m)が聳える。そして直下の三隅川の向こうには二条窪道に向けて豊原の町が拡がる。



整備されているというより何とか登れる山道だ。気を抜くと転びそうだ。
小波橋より眺めた荒神山の風景。とっても急峻な小山だ。この久原山の連峰となる荒神山の向山側には向山塾の跡地がある。豊原小学校の基盤となった塾だ。その入り口には宰の神様が鎮座されているとってもすてきな場所だ。

[後記]
以前に訪れたときも感じたが社周辺がきれいに刈られてよくお世話されている様子が伺えた。三隅と言わず長門市のあちらこちらに、いや日本の各所に人知れず鎮座されている社や祠が多くあり、そこに住む者も高齢化してお世話が出来なくなったがために忘れ去られた地を想うとまだまだ大丈夫かもしれない。延享二年(1745年)の下組荒神講が引き継がれて277年目となる。(「豊原のあゆみ」より)300年祭もいけるかもしれない。

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