庚申塚のこと

これまでにいろいろな場所で庚申塚(又は庚申塔)と刻まれた石塚を見てきたが、いったい何のための「塚」なのかよくわからない。

2019年06月09日撮影
秋芳町の林道で見つけた「庚申塚」の一つ。

東京都の都電荒川線に「庚申塚」や「新庚申塚」という停留所がある。若かりし頃にこの言葉(庚申塚)を初めて聞いたのが荒川線だったと思う。

2015年09月12日撮影-1

2015年09月12日撮影-2

2015年09月12日撮影-3
上の3枚の写真は都電荒川線の「東池袋四丁目」停留所付近の様子。

ところでこの「庚申塚」の「庚申」とは干支の「庚(かのえ)」と「申(さる)」のことらしい。

体内の虫(三尸:さんし)が庚申の日に抜け出して天帝のもとに人の悪行を報告するというので、庚申の夜は寝ずに身を慎んだという。これを”庚申待ち“という。[「神仏ネット」より引用]

これを知って「はっ!」と気づいたことがある。
三隅の野波瀬に昔から今も続く「お日待ち」という地神祭がある。
現代は1月18日に行われているが、戦前は2月(旧正月)18日に各組(班)で各家庭で作った料理を当屋に持ち寄って深夜まで寝ずに酒宴を行うという神事がある。この日はすべての仕事や漁をやめて催される。
この場合はその年の無病や大漁を願っての神事であろうが「庚申待ち」によく似ている。

ちなみに庚申さまのご利益は長寿延命、心願成就、無病息災、厄除開運、道開き、らしい。
となると林道で見つけた庚申塚は「道開き」か?


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